「ヴィランズの手下」よくわかるテキスト「セイリングディ・ブッフェ」編

皆さん、こんにちは。

今回は、「ヴィランズの手下」のキャラクターグリーティングに関するテキストです。

ヴィランズの手下のキャラクターグリーティング(以下、手下グリと略す)は、手下が初登場した2015年だけしか開催されなかった、レアなイベントでした。

そして、この手下グリこそが、2015年のシーのハロウィン期間を「地獄のハロウィーン」に変えてしまった元凶なのです。

この手下グリのいきさつを知らないと、ディズニーが関連しているスマホゲーム「ツイステッドワンダーランド」ファンに対して、一部のディズニーファンが過激な言動を投げかける真の理由は理解できません。これが、「ツイステ民VS手下民」の冷戦の真相。そう、

「真実は、一つ‼」

 

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始まりは、「スケルトンのストリートパーティ」

 

東京ディズニーシーで、「ハロウィーン」が正式に年間イベントに組み込まれたのは、2009年からです。以下は、シーのハロウィーンイベントの概要。

●2009、2010年/ゴーストをテーマに、ハーバーショー「ミステリアス・マスカレード」を上演。

●2011年/3月に発生した東日本大震災の影響で、ハロウィーンイベントは中止。

●2012~2013年/スケルトン(骸骨)をテーマに、ハーバーショー「ハロウィーン・ディドリーム」を開催。

●2014年/ハーバーの大規模改修工事のため、アメリカンウォーターフロントパーク(略してアメフロ)にステージを設けて、スケルトンをテーマにしたレビューショー「ハロウィーン・ニューヨークフォリーズ」を上演

●2015~2018年/ヴィランズをテーマに、ハーバーショー「ザ・ヴィランズワールド」を開催。

 

見出しの「スケルトンのストリートパーティ」は、2013、2014年に開催されました。

2013年のパーティの内容は、こちら。

●スケルトンが、アメフロの各所でアトモスフィアを開催

●レストラン「セイリングディ・ブッフェ」の店内にスケルトンが登場してグリーティングを開催。これが手下グリ開催の下地になっています。

 

セイリングディ・ブッフェでバイオリンを披露するスケルトン。ぱっと見は怖いけど、おしゃれでちょっと可愛いキャラクターです。

 

そして、2014年のパーティの内容は、こちら。

●スケルトンが、アメフロの各所でアトモスフィアを開催

●セイリングディ・ブッフェで、スケルトンのグリーティング(2013年と同じ)

●工事のため、高い塀で囲われたハーバーの周辺で、スケルトンがアトモスフィアを開催。ハーバーの工事を逆手に取り、大工や警備員に扮したスケルトンが登場していた。

●ロストリバーデルタのレストラン「ユカタン・ベースキャンプ」に、墓守、墓泥棒に扮したスケルトンが登場してアトモスフィアを開催。

この2014年のスケルトンのアトモスフィアが、2017年夏から始まった夏イベント「パイレーツサマー」の海賊グリ、レストラン「ミゲルズ・エルドラド・キャンティーナ」で開催された「パイレーツ・キャンティーナ・フィエスタ」へと繋がっていきます。

 

ハロウィーンに限らず、パークの期間限定イベントでは、こういったショー、アトモスフィアの構成がある程度確立しています。それを元に、2015年開催の「ザ・ヴィランズワールド」でも、イベントを盛り上げるため、ハーバーショーに付随したアトモスフィアを演じる「ヴィランズの手下」を登場させた、はずだったのですが・・・

この手下、キャラが思い切り立っていたことで、ディズニー系ではないコスプレマニアや同人系のファンが食いつく、手下を演じる「中の人(主に役者さん)」のファンが気づいてパークに殺到するといった想定外の事態が起こってしまったのです。

TDRには、すべてのゲストが快適に過ごすためにの様々なローカルルールが存在します。それらは、TDRのホームページに「ゲストへのお願い」として事細かに書き出されているのですが、普段TDRに来ない客層は、そういったルールの存在すら知りません。

そのため、ルール違反をするゲストが続出、パーク内の風紀の乱れに怒ったディズニーファンが、そういった客層を「俄か(にわか)」と呼んで蔑視するようになったのです。

 

 

セイリングディ・ブッフェの手下グリーティング

 

俄かファンの行動で、最も問題視されたのが、セイリングディ・ブッフェで開催された「手下のグリーティング」です。

セイリングディ・ブッフェは、アメリカンウォーターフロントに停泊する豪華客船「SSコロンビア号(エスエスコロンビアゴウ)」の左手で営業しているブッフェ・スタイルのレストランです。

ブッフェは、定額制の食べ放題レストランで、利用にはプライオリティーシーティング(PS/事前予約)が必要です。ただし、客席の一部は予約なしでも利用できる「当日席」として残されていて、スタンバイ入店(お店の前に並ぶ)で利用することもできます。このスタンバイ入店制度が、手下グリでは混乱の原因となってしまいました。

当時から、ハロウィーン期間のシーは連日8時開園~22時閉園。セイリングディ・ブッフェの営業時間は、9時30分~21時20分入店終了(閉店は22時)と、ほぼパークの営業時間と同じ時間帯で食事が出来ました。

料金はランチ、ディナーの区分はなく、メニューも1日中通しで提供。2015年当時で、大人3,090円、中人1,950円、小人1,230円(いずれも税込、フリードリンク付き。アルコールは別料金)と、ホテルのブッフェに比べたらかなりリーズナブルな料金だったので、もともと人気が高くてPSが取りにくい店でした。

 

2013、2014年のスケルトンのグリーティングもそれなりに人気でしたが、2015年の手下のグリーティングは、人気の度合いが桁違いでした。

レストランのPSは、利用日の1か月前に予約が開始しますが、ハロウィン期間のセイリングディ・ブッフェのPSは、手下に会いたいゲストの予約が殺到して、予約開始➡即、満席の完売状態! 予約が取れなかったゲストは、当日席を求めて開園直後から店先に並ぶようになったのです。

お店は朝から晩まで長時間営業していても、手下グリの開催は、11時30分~19時30分の間の5回限定(1回20分前後)だったので、スタンバイ入店のゲストが手下グリをやっている時間に入店できる保証はありません。日を追うごとに手下会いたさでセイリングディに並ぶゲストは増加し続け、イベント期間終盤には、朝から並んでも入店できるのは18時以降といった、人気アトラクション並みのスタンバイ時間を記録するようになりました。

セイリングディのキャストさんは、店内のサービス作業に加え、店外に並ぶ大量のゲストの人員整理業務(いわば、見張り)もこなさなければならなかったので、相当しんどかったと思います。しかもパークのルールを理解していない人が大半だったので、キャストさんのストレスも半端ない。パークのリピーターをして2015年のハロウィーンを「地獄のハロウィーン」と呼ぶ理由は、そこにあります。

 

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開園直後から、セイリングディ・ブッフェのスタンバイ入店の列に並ぶゲスト。お昼頃には、このエリアやレストランの前の広場が、ゲストでビッシリ埋うまっていました。

 

レストランのキャラグリのお手本は、「シェフミッキー」

 

ディズニーに興味がない人でも、ランド、シーと並んで、「シェフミッキー」は知ってる、という人が多いのでは?

シェフミッキーは、ディズニーホテル第一号のアンバサダーホテルにあるブッフェスタイルのレストランで、食事中にミッキー&フレンズに会えることで超有名。ここもPS対応で、日本で予約が取りにくいレストランのトップクラスに入るお店です。

シェフミッキーで、ミッキーに会うためには、いくつかのルールがあります。以下は、2020現在のものですが、料金以外は、2015年も大体同じです。

 

●PS対応、料金は、ランチ、ディナーの区分はなく、一律大人平日5,300円、土日祝5,500円。(中人、小人はホームページで)税込、ドリンク別、アルコールの提供はなし。

●利用時間は90分。キャラは1回だけテーブルにやってくる。その間、席に滞在しなくてキャラに会えなくても、キャラは再登場しない。

●キャラを追いかける、他のテーブルに移動しての写真撮影は禁止。

 

このルールは、シーのホライズン・ベイで開催されていた「キャラクター・ダイニング」(2019年7月8日で終了)、セイリングディ・ブッフェのハロウィーン期間に開催されたキャラクターグリーティングも共通でした。

 

2015年に開催された手下グリの手順は、こちら。

セイリングディは料金先払い制。カウンターで食事代、ドリンク代を支払う➡キャストが席に案内し、料理、店内ルールの説明、手下グリの説明をする➡食事➡キャストが、手下グリの開始を告知➡手下が登場して、各テーブルを順番に回る。

 

手下グリは、いくつかのテーブルをブロック分けし、そのエリアごとに手下6人がやってきてグリを行います。グリの時間は1グループで数分くらい。写真撮影は手下単独、2ショットOK。サインも頼めました。

開始当初は、ゲストのお行儀もよくて、平和にグリが開催されていました。

しかし、手下人気がヒートアップするのに比例して、普段ディズニーに来ないゲストが急増。そういう人たちが、グリのルールを無視して、手下を追い回すようになったのです。

ルールを守っているゲストにしたら、やっとグリの順番が回ってきたのに、よそのブロックのゲストが手下にまとわりついて、こっちは満足にグリが出来ない。キャストが注意しても聞く耳を持たない。ついには、手下自身が、「お前ら、自分のテーブルへ戻れ!」とゲストを叱咤する始末。でも、手下の魅力におぼれているゲストは、「怒った手下の顔も素敵・・・」と、全く懲りていない。

 

ディズニーのリピーターで、手下のファンになった方々にとって、キャラグリのルールを守らない「俄か」の存在は、パークの平和を乱す不届き者でしかありません。当時のディズニー系のブログやツイッターは、そういった俄かに対する怒りの書き込みで毎日あふれかえっていました。

 

 

セリングディは、手下ファンだけのものではない!

 

先にも書いたように、セイリングディ・ブッフェは、手頃な値段で利用できる、シーで唯一のブッフェレストランでした。

例えば、好き嫌いが多いお子さんがいる家族連れに、ブッフェスタイルのレストランは人気が高いです。セイリングは大人数用のテーブル席が多いので、グループで固まって食事をするのにも便利でした。

セイリングは、そういった、手下グリ関係なしのゲストの需要も高いのですが、手下グリ希望のゲストのせいでPSが全然取れない。スタンバイ入店も、朝から手下ファンがが長蛇の列を作っている状態では、もうセリングでの食事はあきらめるしかありませんでした。

パーク側には、そういった手下とは無縁の一般のファンからの苦情が連日殺到したようです。そこでパーク側は、セイリングディの外にある、普段使用していないテラス席を「食事だけを希望するゲスト限定」で開放することにしました。それが、9月下旬ころの話です。

テラス席へは、スタンバイ入店のゲストに事前に説明し、了解を得た上で案内していました。

ところが、テラス席に通されたゲストの一部が、キャストの目を盗んで手下グリが開催されているエリアに越境するケースが続発して、手下グリエリアのゲストから苦情が殺到。

しかも、ゲスト了解の上でテラス席へ案内したのに、「なんでこのテーブル席には手下がこないんだ!?」と逆上するゲストまで現れました。これって、完全に「モンスターゲスト」ですよね。

そういったトラブルが続いたせいで、セイリングのテラス席への案内は、10日ほどで打ち切りになってしまいました。

 

その後も、手下人気は止まることを知らず、アトモスフィアが開催されるアメフロには、開園直後から地蔵(ショーのための場所取り)をするゲストがあふれ、セイリングディ・ブッフェの方には、手下に会いたいゲストが連日長蛇の列を作る。

ハロウィーン期間中のアメフロは、手下目当ての大勢の女性ゲストに完全に占拠されてしまったのです。

 

そして、年が明けて2016年。ハロウィーンイベントの詳細が、TDRのホームページに掲載されました。

パークのリピーターの中には、シーに大混乱を引き起こした「ヴィランズの手下」は、今年は出てこないのでは?と危ぶむ方が多かったのですが、手下は、2016年も登場しました。

手下のマスターであるヴィランズが出演するハーバーショー「ザ・ヴィランズワールド」は、2018年まで4年連続で開催され、手下も4年連続でシーに登場しています。

しかし、セイリングディ・ブッフェでのキャラグリは、2015年以降、2度と開催されませんでした。そして、その舞台となったセイリングディ・ブッフェは、2018年3月31日で営業を終了してしまいました。

 

パーク側は、お店の営業終了の理由を明かしていませんが、多分、ハロウィーンが近くなると「今年は、セイリング・ブッフェで手下のグリはありますか?」といった問い合わせが多数寄せられていたのでしょう。私が出入りしているYahoo知恵袋のテーマパークカテでも毎年、ハロウィーン期間が近くなると、手下グリの質問が急増していましたから。

とにかく、パーク側にしたら、2015年の手下グリは、もう2度と繰り返したくない「黒歴史」でしかありません。

だから、シー開園当初からある「セイリングディ・ブッフェ」の名を抹消してでも、手下グリの可能性を0にしたかった、私はそう解釈しています。

 

 

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