皆さん、こんにちは。
7月1日にディズニーが再開して、はや2か月が過ぎました。今もパークは、オンライン限定の日付指定チケット以外では入園できない状況が続いています。
今回は、チケットシリーズ第4弾、「株主優待券」について、詳しく解説したいと思います。
「株主優待券? ディズニーの株なんて持っていないし~ 私たち普通の人には関係ない話よね。」
いえいえ、実はそうでもないんですよ。金券ショップやメルカリで転売されているディズニーのチケットって、株主優待券のことが多いんです。あなたが知らずに手にしているそのディズニーのチケット、実は株主優待券かも知れませんよ。
そこでこの記事では「株主優待券とは?」から、パークの休園、再開後の株主優待券の扱いまでを、詳しく解説していきたいと思います。
株主優待券は、一般のチケットとは違い、延長される利用期限が絵柄によってバラバラです。その事実を知らないと、パークの入場ゲートで「お客様、このチケットは利用期限が切れていますが・・・」と門前払いを食らうかも・・・?
株主優待券って、何ですか?
ではここで、ちょっと社会科のお勉強をしましょう。
東京ディズニーリゾートは、世界のディズニーパークの中で唯一、直営ではなく、別会社が営業する「フランチャイズ形式」のパークです。アメリカのディズニーからライセンス許可を得て営業しているのが、株式会社オリエンタルランド。千葉県浦安市に本社を置く、テーマパークの運営、経営、不動産賃貸等を事業とする会社です。
株式会社は「株券」を売り出して企業や投資家から資金を集め、それを元手に事業を展開します。株券を買った人は「株主」と呼ばれます。
会社は、1年に1回、6月に株主総会を開催して、事業内容や収支決算を株主に報告します。また、会社の儲けの一部を「配当」として株主に分配します。
株式会社は、配当の他に事業内容に応じた「株主優待券」を株主に配布しており、それが目当てで株を持つ方も多いです。オリエンタルランドの場合は、無料のパークチケットを「株主優待券」の名目で、1年に2回、株主に配布しています。
オリエンタルランド自体は、堅実な会社経営を続けていて、株の世界では人気が高い企業です。そのため、テーマパークに全く興味がない投資家でも、オリエンタルランドの株を持っている人はたくさんいます。そういう株主は「株主優待券」(パークチケット)をもらってもパークに出かけることがないので、人にあげたり、金券ショップに売り払ったりしています。あちこちの金券ショップのショーケースには、そういった投資家が持ち込んだ株主優待券が、分厚い束になって並んでいますね。
ディズニーの株主優待券(パークチケット)は結構高値で売れるので、株主にとっては美味しいおまけです。そのため、チケットの転売目的でオリエンタルランドの株を持つ方も多いのが現状。
また、株主優待券のデザインは、直近のパークイベントを取り上げることが多く、一般のチケットにはない可愛いデザインばかりなので、コレクション目的で転売されているチケットを買う方もおられます。
オリエンタルランドは、すべての券種でチケットの不正譲渡、転売を禁止しています。その中には「株主優待券」も含まれているのです。
株主優待券は、払い戻し不可!
前の項目でお話したように、株主優待券は、オリエンタルランドからタダでいただけるチケットです。なので、パークの休園中に有効期限がくるものでも、現金での払い戻しはしていません。それは当然ですよね。
コロナ禍による休園中に利用期限がくる株主優待券については、利用期間の延長で対応しています。
こちらが、公式で発表している、株主優待券の期間延長の一覧です。
株主優待券は、1年に2回配布。6月上旬、12月上旬に配送されます。利用期限は1年間で、ランド、シーどちらか1パークを1日楽しめる1ディパスポートです。
一覧表の一番上のドナルドのホットジャングルサマーのイラストの株主優待券は、2020年3月当初は、利用期限が9月30日までとなっていましたが、休園期間が予想以上に長引いたため、利用期限が一気に1年先まで延長されました。
2019年12月配布のベリーベリーミニーのイラスト、2020年6月配布のミッキーのイラストの株主優待券は、どちらも利用期限が2020年1月31日まで延長されています。
株主優待券を使用する時は、交換の必要はなし。そのまま入園することが出来ます。
同じ1ディでも、オンラインやディズニーストアで販売されたもの、スポンサーパスポート、スポンサー従業員パスポートは、利用期限が2022年3月31日まで延長されています。
通常の1ディは、交換なしでそのまま入園できます。スポンサーパスポート、スポンサー従業員用パスポートは、利用日当日にチケットブースで「再来園パスポート」に交換してからパークへ入園します。
株主優待券の利用期限が一般のチケットに比べ2か月短いのは、おそらく、他の券種の利用期限が迫ってくる2月、3月には来園しないで、という理由でしょう。
ただでさえ毎年2月、3月のディズニーは、卒業旅行で激混みして、平日でも入場制限が出ることがあります。2022年は、コロナ禍で使えなかったチケットの駆け込み利用客の殺到が予想されますから、「株主優待券は、混雑する時期にはご利用をご遠慮ください。」ということなのです。
再来園パスポートや株主優待券は、入場制限が出ている時は入園することが出来ないので、注意が必要。パークが通常営業に戻ったら、なるべく早めに使いましょう。
ただ、今のコロナウィルスの感染状態から、パークが通常営業にもどるのは、今年度中(20201年3月31日まで)は無理かも知れません。
仮に、2021年4月1日から通常営業に戻ったとして、ホットジャングルサマーの絵柄の株主優待券を持っている人は、たったの3か月しか使える期間がありません。お出かけの都合がつかなければ、チケットは無駄になってしまいます。転売でドナルドの株主優待券を買った人は、不安な日々を過ごすことになりそうですね。
では、この記事が、皆さんのお出かけの参考になれば幸いです。
<2020年12月12日 追記>
12月、オリエンタルランドが株主優待券についての変更事項を発表しました。
それによると、ドナルドの絵柄の株主優待券の利用期限が、2022年1月31日まで延長されることになりました。ただし、利用できるのはパークが通常営業に持ってからです。