皆さん、こんにちは。
東京ディズニーランドでは現在、新エリアの建設工事が最終段階に入っています。
グランドオープンは、2020年4月15日。
一般向けのプレビューは4月11日(キャンペーンなどで、日程は公開済)、プレス向けのプレビューはおそらく、4月9、10日開催と予想されます。
そこでこの記事では、現地で取材した直近の工事の進捗状況から、
「新生・東京ディズニーランド」の姿を描いてみたいと思います。
新エリアオープンにより、ランドではFP対応アトラクションが2つ増えます。そのため、朝イチのFP発券、スタンバイの流れが大きく変わると予想されます。
この記事では、そういった「新エリアを含めた、パークの回り方」にも鋭く切り込んでいきたいと思います。
新エリアの、完成予想イラスト。
ネットニュースなどでは、「ファンタジーランドの拡張」でまとめられていますが、実際は、美女と野獣エリアを新設、トゥモローランドにベイマックスのアトラクションを追加、トゥーンタウンに、ミニーのグリーティング施設を追加という、3つのエリアにまたがる大規模な工事です。
美女と野獣エリア2020なう
2020年1月20日撮影。
ファンタジーランドの拡張部分「美女と野獣エリア」(以下、新エリアと略す)のシンボル「野獣のお城」です。すでに、上半分は完成し、足場と養生シートが外されています。
東京ディズニーランドのシンボル、シンデレラ城は、ドイツにある「ノイシュバンシュタイン城」がモデルといわれています。白い外壁に、青い屋根瓦、細い尖塔が立ち並ぶその景観は、シンデレラの清楚な美しさにも通じる、凛とした気品があります。
一方、野獣のお城は、同じヨーロッパのお城でもイメージがずいぶん違います。こちらは、フランス・ロワール地方にある「シャンボール城」がモデルとか。
この城は、絵画「モナリザ」を描いた、レオナルド・ダ・ヴィンチが設計に参加したことでも有名で、世界遺産にも登録されています。
ベルが住むヴィルヌーブ村は、フランスの「コンク」という村の風景をベースに、南ドイツのローテンベルグの街並みもミックスして作成されたそうです。
このお城、デザイン的には、映画「ルパン三世 カリオストロの城」の舞台になった、ヨーロッパの架空の小国、カリオストロ城に近いと思います。
城の中段の屋根に設置されている「ガーゴイル」の像。ファンタジー系のRPGなどで、おなじみの怪物です。
実はこれ、本来は、お城などの雨樋の飾りとして取り付けられている魔物の彫像で、日本風に言えば、鬼瓦とか、沖縄のシーサーに当たるもの。そう思うと、なんだか急にこのお城に親近感がわいてくるなぁ。
お城の右側には、美しい山並みが見えます。
って、これ、実は前後2枚の板塀に描かれた書き割りなんですよ。後方には6階建てくらいの巨大なビルが建っているんです。(これについては後述)
でもぱっと見は、本物の山。これぞ、イマジニアの腕の見せどころですね。
トゥモローランドを背にして、野獣の城の城下村「ヴィルヌーブ村」の建物を撮影。
雰囲気的にはドイツのロマンティック街道っぽいですね。いかにもおとぎの国~って感じです。
左側の建物は、手前がレストラン「ラ・タベルヌ・ド・ガストン」、その向こうが小規模フーズ店「ル・フウズ」。
この道の先には、ガストンの彫像を飾った噴水が設置されています。
これがその噴水。ほぼ通路のど真ん中にあります。自信家で目立ちたがり屋のガストンっぽい?
新エリア建設当初の広報には、「レストランの2階から食事をしながらパレードが見られる」という一文があったので、私はてっきり、パレードルートが新エリアを通るルートに変更されるのかと思ってました。
でも、このエリアは道幅が狭いし、石畳だし、道のど真ん中に噴水があるしで、パレードは通れそうにないことが判明。だったらあの一文は何だったんだろう???
ちなみに、このエリアには大型の建造物が2つあります。
1つは野獣の城で、その1階に「美女と野獣・魔法のものがたり」(FP対応)というライド型のアトラクションが作られています。
もう一つは、山並みの手前に建てられた「フォレストシアター」。収容人員1,500人の、本格的な劇場で、シーのブロードウェイシアターとほぼ同規模です。
ここでは「ミッキーの マジカルミュージックワールド」が上演されます。広報から「フィルハーマジック」を舞台化したようなストーリーのようですが、果たして、どんなステージなのかな? マジックショーだったら「サプライズと、籠が付き物」だけど。(マジックランプシアターの、シャバーンのセリフ)
これも、ブロードウェイシアターで上演している「ビッグバンドビート(BBB)」と同様、1日5回公演、1回目は抽選なし、2回目以降は抽選あり、という運用になると推測します。
ファンタジーランド拡張工事概要
オリエンタルランドが、ファンタジーランドの拡張工事を公表したのは2016年4月で、TDRの公式ブログ2016年4月27日付にも、詳細がUPされています。
さて、日本には数多くの新聞があります。家庭に配布される一般新聞、スポーツ・芸能中心のスポーツ新聞の他に、「業界新聞」と呼ばれる、特定の業者向けの新聞があります。
以下は、業界紙の中の、建設系の新聞の1つ、日刊建設工業新聞のブログから拾った情報。今回の新エリア建設につながる、非常に興味深い内容です。
「東京ディズニーランド/ファンタジーランド拡張計画概要」
1、水流ライド、レストラン
2、旋回ライド、地下1階~地上1階
3、ダークライド、2階建て 325㎡
4、FP発券所
5、シアター、地下1階~地上3階
6、レストラン大、地下1階~地上2階、延べ床面積5,118㎡
7、レストラン、2階建て、延べ床面積1,781㎡
8、ショップ、2階建て、1,182㎡
9、キオスク(ワゴン)、82㎡
10、従業員食堂、3階建て
11、変電所
この一覧に、オリエンタルランドの広報の内容を当てはめてみましょう。
1、不明
2、「美女と野獣 魔法のものがたり」?
もしかして、1、2を合わせて1つのアトラクションかも?
というのも、2019年12月にこのアトラクションの一部の画像が公開されたのですが、それを見ると、ゲストが乗る、「深皿型のライド(10人乗り)」って、座席の高さが地面から120cmくらいあるんです。揺れながら、滑らかに動くということで、シーのアクアトピアのように、浅い水路を進む形のライドなのかも知れません。
3、一応、ベイマックスになるんだけど、2階建てというのが、不明。ビッグポップも含めてかな?
4、モーリスのコテージ
5、フォレストシアター
6、不明
7、タベルヌ・ド・ガストン、ル・フウズ
8、ビレッジショップス
9、スターゲイザーサプライ
10、11、山の書き割りの裏にある施設
左側のビルが、山の書き割りを支えている建物です。位置的にこの建物が、フォレストシアターと劇場のバックヤードのようです。右は従業員食堂かな。変電所もバックヤードのどこかに設置されていると思われます。
この画像は1月頃に撮影したので、シンデレラ城も改修工事に入っており、養生シートや足場に囲まれた状態です。
ここまでで、唯一不明だったのが、6の「レストラン大」です。
延べ床面積5,118㎡って、ガストンのレストランの3倍以上。もしかして、建設や内装が4月15日に間に合わなくて、後日オープンする予定とか、当初の計画からバッサリ切られたのか? 謎です・・・
ベイマックスのアトラクションは、トゥモローランド所属
トゥモローランドにあるレストラン「トゥモローランド・テラス」のお向かいにオープンするのが、新アトラクション「ベイマックスの ハッピーライド」です。
これは平たく言うと「ベイマックスが引っ張る、コーヒーカップ」といった感じのアトラクション。
本国のカーズランドにある「メーターの ジャンクヤードジャンボリー」、上海ディズニーの「スリンキードッグ・スピン」とベースは同じです。いずれもゲストが乗ったライドが不規則に振り回される、かなり過激な乗り物のようで、コーヒーカップに弱い人は乗車しない方がいいかも知れません。
アトラクションの仕様は、ライド型、1台2人乗り、22台、身長81cmから乗車可能、乗車時間1分30秒。
敷地面積的には、アリスのティーパーティより、一回り大きい位ですが、ベイマックス人気で、相当混雑しそうな予感です。どちらかといえば、お子様向けのアトラクションなのに、FP対応という点に危険な匂いがプンプン?
ハッピーライドの隣には、フード施設「ビッグポップ」が併設されます。
ここはTDRで初のポップコーン専門店。人気のポップコーン専門店「ギャレット」と同じ、食べ応えのある、マッシュルーム型ポップコーンを提供します。(一般的なポップコーンは、バタフライ型と呼ばれる)
1月下旬の時点では、アトラクションの周囲はまだ目隠しの植栽に囲われていて、中は確認できませんでした。
画像は、外部から確認できた建物の一部。小型の天文台のようですね。ここが「9、キオスク(ワゴン)、82㎡」に該当する施設です。名称は「スターゲイザーサプライ」に決定しています。
ミニーのグリ施設は、トゥーンタウン所属
これが、新しくできる、ミニーの常設のグリ施設、
「ミニーのスタイル・スタジオ」です。
まだ、シートで覆われていますが、入り口のひさしの上にはミニーのアイコン、大きなリボンが設置されています。
ここは、デザイナーとして世界中で活躍しているミニーの、ワークルーム兼撮影スタジオ。ミニーが季節に合わせた4種類のコスチュームで、ゲストをお迎えします。
なお、新エリアがオープンする2020年4月15日~9月2日までの期間は、FP対応となります。
これは期間限定の措置なので、おそらくシーのタートルトークと同様、FP発券は基本、スマホで。スマホがないゲストは、キャストが手書きのFPを発券するという形になりそうです。
TDRに来るゲストの中には、ミッキー、ミニーに会いたい!と、強く希望するゲストも多いです。
ミッキーには、エントランスのグリの他に、ミートミッキーがありますが、ミニーはエントランスの整列グリしか、確実に会える手段がなく、ミニーのグリ施設は、ミニーファンの長年の願望でした。
これで、いつでも大好きなミニーに会うことができますね。
ただ、オリエンタルランドの広報を読む限り、この施設では、デフォルトの赤に白のドットワンピのミニーに会えないようです。それはちょっと残念かな~・・・
こちらは現在開催中の「ベリーベリーミニー」のコス。
大小さまざまなドットにゴールドを利かせたデザインが、プリティー&ゴージャス!!
筆者はなぜか、このドレスに「和」を感じてしまいます。
ミニーファンなら、このドレス姿のミニーにも、会ってみたいですよね。(ランド30周年の、金コス騒動を思い出すなぁ。)
新エリアのアトラクションは、どう乗るのがベスト!?
ではいよいよ、新エリアの回り方の攻略とまいりましょう。
まず、新エリアに投入されるアトラクションは2つ。
●「美女と野獣 魔法のものがたり」
1乗車8分、FP対応、シングルライダー対応、
4月15日より、ハッピー15対象アトラクションに指定。よって、ハッピー15入園者は、開園前からFPが発券できます。
●「ベイマックスの ハッピーライド」
1乗車1分30秒。FP対応。
以上から、ハピー15利用なら、
入園して、スマホで、美女と野獣のFPを発券
👇
ベイマックスにスタンバイ乗車
これが鉄板。
一般入園なら、入園して、ベイマックスのFPを発券→FPが取れる時間になったら、美女と野獣のFPを発券、または、シングルライダー
これが、短時間で利用できるパターンと推測します。なぜ1枚目にベイマックス? 多分、多くのゲストが、1枚目に美女と野獣のFPを取るでしょうから、ベイマックスのFPが手薄になると思われるからです。
後は、他に希望するアトラクションとの組み合わせと、新アトラクションの人気度を確認してから、回り方をアレンジすることになるでしょう。今はこれが精いっぱいの予想です。
なお、4月以降は、ハッピー15の運用が一部変更されます。ディズニーホテルに宿泊予定のある方は、TDRのHPを、しっかり確認してください。以下は、HPの要約です。
4月7日まで/開園時間の30分前から入園開始
4月8日~4月14日/開園時間の15分前から入園開始。この日から、新ゲートが全面オープンする予定のようです。対象アトラクションは、この日までバズ。
4月15日から/開園時間の15分前から、入園開始。対象アトラクションは、美女と野獣。
新エリアオープンまであと2か月を切りました。今からワクワクが止まりませんね。
ではこの記事が、皆さんのお出かけの参考になれば幸いです。
<2020年3月15日追記>
2020年1月下旬から、新型コロナウィルスによる肺炎の蔓延が、世界中で進んでいます。
2月28日、オリエンタルランドは、政府の全国一斉休校の要請を受け、ランド、シーを2月29日~3月16日の間、臨時休園することを決定しました。
そして、3月11日、オリエンタルランドは、休園期間を、4月上旬まで延長、新アリアのオープンも、5月中旬以降に延期することを公表しました。
非常に残念なことですが、ゲストとキャストの命の安全には替えられませんね。
なお、新型コロナウィルスによる休園の詳細については、こちらの記事もご覧ください。
「ディズニー 新型コロナで休園!? キャンパスデーパスポートはどうなるの? よくわかる解説」