ディズニーブログで「チュロスのレシピ」公開!その正体は「揚げ〇〇」だった⁉

皆さん、こんにちは!

新型コロナウィルスによる肺炎の蔓延の影響で、東京ディズニーランド、ディズニーシーは、2月29日からずっと休園が続いています。

今現在、世界中のディズニーパークは、すべて臨時休園中。ここまで長期の休園は過去に例がなく、世界中で「ディズニーロス」になるファンが急増しています。

そんなファンに向けて、本国アメリカのディズニー公式ブログでは「おうちでディズニーを楽しもう」を合言葉に、いろんな楽しみ方を提案しています。

その中の一つが、

パークで人気のワンハンドメニュー「チュロス」のレシピ大公開! 

すでに動画を見て、おうちで作ってみた方も多いことでしょう。

今回、ネットでディズニーのチュロスのレシピを見て、ぴん!  「これって、揚げ〇〇じゃん!」ということに気づいてしまいました。

 

そこで今回は、ディズニーのチュロスについて、とことん深堀する記事を制作してみました。

この記事を読めば、あなたもチュロス・マスターになれる‼かもね。

 

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チュロスの材料は、意外とシンプル!

 

 

今、ネットで話題になっている、パークのあの味を家庭で再現できる魔法のレシピは、アメリカのディズニーリゾートのホームページの公式ブログに掲載されていました。

「ディズニーパークのレシピを使って、自宅で#DisneyMagicMomentsを作ろう」(サイトの特集ページは、すでに終了)

 

ブログのレシピを日本語訳したものがこちらです。

●水240ml

●バター大さじ8杯(約100g)

●塩小さじ4分の1

●万能粉 150g

●卵3個

●シナモン小さじ4分の3(生地にいれるのは小さじ4分の1、残りはシナモンシュガー用)

 

このブログのレシピは、アメリカの料理のルールが適用されています。アメリカには、日本のような計量カップや計量スプーンは存在しません。レシピの中のテーブルスプーンやティースプーンは、どこの家庭にもあって大きさも大体おなじなので、それをメジャー代わりに使っています。

テーブルスプーンは、日本だとカレー用スプーンに当たり、大さじ15mlよりはちょっと少なめ。ティースプーンは、7~8mlで、小さじ5mlよりはちょっと多めです。

「万能粉」は、日本でいう「中力粉」です。一般的な小麦粉は薄力粉。パンつくりには強力粉を使いますが、中力粉は、日本では「うどん」を作る以外は用途がありません。「〇力」というのは、小麦粉に含まれる「グルテン」の量を示す表記で、グルテンが多いほど、生地の粘りが強くなります。

 

味の完全再現を目指すなら、レシピ通り中力粉を使いましょう。ご家族がパン作りが趣味などで、おうちに強力粉がある人は、薄力粉と半々にブレンドして代用できます。薄力粉だけだと、パークのものより歯ごたえが足りないチュロスになります。

個人的には、シナモン抜きにしてバニラエッセンスを入れたいなぁ。でも、それじゃぁパークの味にならないか。アップルパイにはシナモンが欠かせないけど、実はシナモンがちょっと苦手な人からの意見でした。

 

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これは、ランドのクリッターランドの「ラクーンサルーン」で販売している、クリッターサンデー。

コーンフレークONソフトクリームのサンデーにチュロスがグサッと刺さっています。これは2018年のランド35周年仕様のサンデーで、このチュロスは、35数年限定のラベンダーカラーでコットンキャンディー味(綿あめ味)です。

食べ物がラベンダーカラーって斬新すぎ! コットンキャンディー味って何味? 食べてみると、強い香りはなく、味も普通の甘いチュロスでした。

 

パークで販売しているチュロスは、ざくざくとした歯ごたえのある食感が特徴です。見た目はドーナツぽいけど、味は全然違いますね。これだけ細長いのに、折れたり曲がったりしていないのがすごい。どうやって作っているんだろう???

一度でもクッキーやバターケーキを作ったことのある人なら、チュロスの生地の作り方が、それらとは全く違うのが分かるはずです。

お菓子作りの基本のクッキーやバターケーキの生地は、ボウルにバターを入れて練って柔らかくし、お砂糖を加えてすり混ぜてという作業から始まりますが、チュロスの生地は、お鍋に水とバターを入れて煮溶かして、とクッキーと全然違う! 「最初にバターを溶かしちゃうの⁉」と驚いた方も多いでしょう。

実はこれ、皆さんが大好きなシュークリームの皮の生地の作り方なんですよ。一般的なシュークリームの皮は、生地をオーブンで焼いて作りますが、油で揚げる方法もあります。

そう、ディズニーのチュロスの正体は、「揚げシュー」だったのです!

 

 

揚げシューって、何なの?

 

揚げシューとは、シュークリームの生地を焼かずに油で揚げたもの。お菓子の本場フランスでは、一口大に揚げたシュー生地に砂糖をまぶした「ペ・ド・ノンヌ」(尼さんのおなら、という意味)や、揚げシューにカスタードソースをかけたレシピもあります。

シュー生地の特徴は、小麦粉のグルテンが作る強力な膜で空気を生地の中に閉じ込めるため、生地の中に大きな空洞ができることです。その空洞にカスタードクリームを詰めたものが、シュークリーム。

ちなみに「シュー」とは、フランス語で「キャベツ」の意味。もりもりと焼きあがった生地の形がキャベツに似ていることから名づけられました。

この「シュー・ア・ラ・クレーム」(クリームを詰めたキャベツ)というお菓子の呼び名が日本風に訛って、シュークリームという呼び名になったのです。

 

こんもりと焼きあがったシュー生地。

 

一方、同じシュー生地で作るチュロスは、生地を細長く絞りだして油で揚げて作ります。

この「星形の口金で絞り出して揚げる」の部分が、チュロスを作る上で、とっても重要!

シュー生地は、小麦粉に含まれるグルテンが作る強力な膜が、生地の中に空気を閉じ込めることで生地を膨らませます。シュー生地を丸い棒状に絞り出して揚げると、中に大きな気泡がぼこぼこ出来て、まっすぐな棒状に揚がりません。ぐにゃぐにゃ曲がったチュロスでは、見た目が悪くてパークで販売することはできませんよね。

そのお悩みを解決したのが、「星形の口金で生地を絞り出す」手法。生地の断面をギザギザにすることで、生地の中に大きな気泡ができるのを防ぎ、生地に付けた絞り目のラインが、チュロスが曲がるのを防ぐ役目もします。また高温の油で揚げるので、生地の表面が早く固まって型崩れを起こさないのです。

公式の動画では、熱した揚げ油の中に生地を直接絞り出していますが、中には、パークで販売しているような長くてまっすぐなチュロスを作っている動画もあります。

その手法は、クッキングペーパーの上に生地を絞り出し、その後クッキングペーパーを生地1本ごとに切り分けてペーパーごと油に入れて揚げるというもの。ペーパーは揚げている途中で自然にはがれるので、生地から外れたら油から取り出します。

某ミ〇ドのフレンチクルーラーのような、生地を絞り出して揚げるドーナツも、おうちで作る場合は、同じ手法で作るんですよ。大量に作るお店では、紙代がもったいないので、油の中に機械で絞り出して作ってます。

おうちで細長いチュロスを揚げるには、底が平らで深さがある大きなフライパンが必要ですが、仕上がりはまんま、パークのチュロス! 腕に自信がある方は、動画を参考にして、是非挑戦してみてくださいね!

 

 

チュロスは、パークの人気者!

 

ディズニーに出かけたら、必ず食べる食べ歩きメニューは?と聞いたら、「チュロス‼」と答える人が大多数だと思います。

東京ディズニーランドが開園した1983年頃の日本では、食べ物を歩きながら食べるのは、行儀が悪い、みっともない行為とされていました。食べ歩きは、アメリカでは普通のことでも、日本は文化が違うので、すんなりとは受け入れられなかったんです。

ディズニーを運営するオリエンタルランドの開園当初からのポリシーは「アメリカ本国のディズニーランドを、そのまま日本に持ってくる。」でした。

ランドの入場ゲートをくぐれば、そこはアメリカ! だから、パーク内の食べ物も、アメリカを感じさせるフードがメインになってます。

パーク内にお弁当類が持ち込み禁止なのは、食中毒の問題云々といわれてますが、本当は、シンデレラ城をバックにおにぎりや焼きそばを食べたら、空気が一気に日本に引き戻されて、夢と魔法の王国の雰囲気が壊れてしまうというのが、一番大きな理由なんです。

そういった努力が功を奏し、おしゃれな見た目と斬新な味が特徴の持ち歩きフードは、次第にゲストの心をつかんでいきました。

今でも、片手で持ちやすくて食べやすい「ワンハンドメニュー」は、シーズンごとに新しいメニューがどんどん開発されています。それでも、ワンハンドメニューの人気№1は、やっぱり「チュロス」ですね!

 

 

2020年7月にグランドオープンしたシーの新アトラクション「ソアリン」。これは、ソアリンをイメージした、空色のチュロス(パイナップルフレーバー)です。

 

 

こちらは、クリスマス期間限定のチョコレート味のチュロス。暖かい飲み物が欲しくなる色ですね。

 

シーのワゴンフード店「リフレッシュメント・ステーション」では、ポテトチュロスを販売していて、こちらも人気商品になっています。味や食感は、北海道名物の「いももち」にかなり近いとか。チュロスの小麦粉の3分の1をポテトパウダーに置き換えると、似た味になりそうですね。興味のある方は、是非お試しを!

では、皆さんも、公開レシピを参考に、おうちディズニーを楽しんでくださいね。

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