皆さん、こんにちは!
コロナ禍で休園していたパークが再開したのが2020年7月1日でした。あれからもう1年が経過したんですね。でもコロナはいまだに収まらず、パークはずっと入園者数を絞った時短営業を行っています。
パークが再開して以降、パークのアトラクションでは今までの「ファストパス(FP)」制度はずっと休止したまま。代わりに「スタンバイパス」制度が導入されていますが、これがいまいちわかりにくいという人が結構多いんですよね。
そこで今回は、改めて「スタンバイパス」の基本から取り方のコツまでを、親切丁寧にわかりやすく解説しようと思います。
スタンバイパスは何のためにある?
最初に、パークが再開して以降、ディズニーではずっと「FP(ファストパス)」の運用を停止しています。なぜ、再開後はFP制度が使えないのでしょうか?
FP制度を導入しているアトラクションには、通常の「スタンバイ列」と、FPを持ったゲスト専用の「FP列」の2つの待機列が設けられています。FPを持っていれば、たとえスタンバイ100分でも、そういったゲストをぶっこ抜いて乗り場まで直行できるんですよね。その分、スタンバイ列は動かないのでゲストの密が発生します。
コロナ禍ではこの「密」の発生が感染拡大の最大の原因になるので、ディズニー側はそれを避けるためにFP制度の運用を停止しているのです。
パークが再開した2020年7月以降は、入園者数を「通常の入園者数の約半分」に抑えて営業しています。実数は公表されていませんが、メディアなどではおよそ2万人とされています。
ランド、シーとも1日2万人はかなり空いている状態なのですが、再開後のパークはショー、パレードといったエンターテイメント系がほぼ全滅なので、どうしてもアトラクションにゲストが集中してしまい、スタンバイ時間が長くなりがち。待ち時間が長いと「密」が発生して感染拡大の恐れが出てしまう。そこで考え出されたのが「スタンバイパス制度」です。
スタンバイパスは、ゲストがアトラクションに並ぶ時間を制限して、列が長くなるのを抑制するのが目的の制度です。スタンバイ時間を短くする効果はありません。
こういったFPとスタンバイパスの違いを理解していないと、「何でスタンバイパス使ってるのに、こんなに並ぶのよ!?」といった不平不満の原因になってしまうんですね。
パークが再開した2020年7月31日のソアリンの待ち時間。撮影時間は8時30分。この頃のパークは8時開園~20時閉園で、まだスタンバイパスは導入されていませんでした。
入園者数2万人程度でも、ソアリンのような人気アトラクションには開園直後からゲストが集中してしまい、スタンバイ時間が長くなるのがシー側の大きな悩みでした。
スタンバイパスの表示の意味を理解しよう!
では、実際の公式のスタンバイパスの画面を見ながら、どんな情報が読み取れるのかを解説しましょう。サンプルに使用したのは、2021年7月4日(日)のシーで、10時頃のデータです。この日のシーは10時開園~19時閉園、入園者数は推定8,000~10,000人です。
ちなみにこの営業時間は1~2月の閑散期と同じ。入園者1万人は、閑散期でもありえないほど少ない人数で、パーク内の人口密度は超ガラガラ状態です。
では、画面の数字を順番に読み解いていきましょう。
ソアリンは、ランド、シーのスタンバイパス対応アトラクションの中で、唯一「終日スタンバイパスのみ対応」のアトラクションです。基本、スタンバイパスなしでは利用できません。他のアトラクションには、スタンバイパスのみの時間帯、スタンバイパスが無くても並べる時間帯が存在します。
「スタンバイパスがある方のみ案内中」は、スタンバイパスがある人しか並べないという意味で、表示時間35分は、スタンバイパスを持っているゲストが乗り場までかかる時間のおよその目安です。スタンバイパスを持っていても35分は並ぶよ、ということですね。
「スタンバイパスを発行しています」は、この時点でスタンバイパスの発行ありという言うこと。この日のシーは10時開園で、データの更新は10時1分ですが、スタンバイパスの利用時間はすでに12時25分~55分になっていますね。開園からたった1分でスタンバイパスの時間がこんなに進むのはシステム的に不可能なので、この日はアーリー開園があったことが読み取れます。おそらく9時40~45分には開園したと思われます。
次はソアリンと並ぶ人気アトラクション「トイストーリーマニア!」
「ただいま列に並んで利用できます」は、現在スタンバイ出来ますよ、という意味。トイストーリーマニア!は開園から1時間30分後位まではスタンバイを受け付けるアトラクションです。待ち時間40分は、そのままスタンバイ時間を表します。
並行してスタンバイパスの発券も行っていますね。10時1分の時点でスタンバイパスの利用時間は12時25分~55分のものを発券中。ソアリンの例から15~20分アーリー開園だったのが判明しているので、この日のトイストーリーマニア!のスタンバイパスの利用開始は12時からと思われます。
スタンバイパスはFPと同様、1枚目を発券すると一定時間経過しないと2枚目が取れません。今のシーは1枚目にソアリンのスタンバイパスを発券する人が圧倒的に多く、トイストーリーマニア!はスタンバイ利用という方が多いです。でも、朝イチなら他のアトラクションはまだまだ空いているのに、このタイミングでトイストーリーマニア!に40分も並ぶのは、すごくもったいないと思うんだけどなぁ。
3つ目は、シーの絶叫系の代表格「タワー・オブ・テラー」!
「ただいま列に並んで利用できます」は、そのままスタンバイ出来ますよ、という意味。スタンバイ時間は20分です。ソアリンがオープンして以降、朝イチでタワーにスタンバイするゲストは、かなりの少数派です。なのにすでにスタンバイ20分ということからも、この日のシーはアーリー開園だったことが読み取れます。
開園直後から「スタンバイパスは発行していません」と表示されている場合は、その日は1日中スタンバイパスの発行はありません。スタンバイパスは当日の入園者数の影響を受けるのですが、発券が途中で打ち切られることはあっても、途中から発券ありになることは今まで前例がありません。
大人気の絶叫系なのにスタンバイパスを発券しない=この日のシーは空いているということですね。日曜ですが、まん防実施中だし、多分、1万人も入っていないと思われます。
スタンバイパスのあるなしは、入園者数に左右される!
私はブログを書くのと並行して、Yahooc知恵袋の「テーマパーク」カテゴリーの回答者も長年勤めています。最近多いのは、「〇月〇日のディズニーは、スタンバイパスは発券しますか?」という質問ですね。
スタンバイパス制度は、2020年9月23日、シーの方に導入されました。理由は、ソアリンのスタンバイ列の混雑があまりにひどかったからです。入園者2万人でも、ソアリンだけはスタンバイ100分になったり、スタンバイ列がミステリアスアイランドからマーメイドラグーンまで伸びるなど、異常な状態が続いていましたから。
ランドにスタンバイパスが導入されたのは12月22日からです。こちらはスプラッシュマウンテン、プーさんのハニーハントが人気でした。
しかし年が明けて2021年になってから、またコロナ感染者が急増し、1月8日に2回目の緊急事態宣言が発動。これを受けてディズニーも、1月12日から入園者のさらなる削減、10時開園~19時閉園の時短営業を実施することになりました。
2回目の緊急事態宣言は予想以上に長引き、2回の期間延長を経て、3月21日にようやく解除。しかしすぐに感染者リバウンドが起こって4月12日から3回目の緊急事態宣言が発動されてしまいました。
この時、ディズニーがある千葉県は、緊急事態宣言より一段ゆるい「蔓延防止等重点措置(まん防」」が適用されましたが、イベントなどの人数制限は緊急事態宣言と同様だったので、ディズニーも入園者数5,000人の制限を守らなければなりませんでした。
以降、現在までディズニーは、ずっと入園者5,000~10,000人で営業を続けています。これって、パークが再開した2020年7月から12月頃よりひどい状態なんですよ。そして入園者数制限は8月11日まで継続される予定です。
7月23日~8月8日には東京五輪が開催されます。万一、東京五輪がきっかけでコロナ第5波が発生したら、その規模によってはディズニーはまた休園するかも知れません。今の日本は、コロナの感染再爆発をぎりぎり抑え込んでいるというのが実情なのです。
パークの入園者数とスタンバイパスの関連性については、こちらの記事で詳しく解説しています。
https://sskumatei.com/3608.html
ということで、8月11日までのディズニーは、10時開園~19時閉園、入園者は1万人までの状態が続くと思われます。それまでは、ランドのスタンバイパスは全て発券なし、シーはソアリンとトイストーリーマニア!以外は発券なしになるでしょう。
私のブログでは、ランド、シーのスタンバイパスを効率よく発券する方法をいろいろとご紹介しているのですが、肝心のスタンバイパスがまともに発券されない状況では、そういったテクニックも使いどころがありません。
ネットでもスタンバイパスの攻略法が山ほど紹介されていますが、攻略法を使った時のパークは1日何万人入園だったのかをしっかり確認しないと、全然使えない情報になってしまいます。
いかがでしたか。では、この記事が皆さんのお出かけの参考になれば幸いです。