皆さん、こんにちは!
さて、2025年9月1日から、シーのハッピーエントリーの入場時間が大幅に早まったのはご存じですか?
2025年月31日までのハッピーエントリーは、土日祝が8時30分(一般入園8時45分)、平日は8時45分(一般入園9時)からでしたが、9月1日からはそれが30分も早まっているのです。
混雑が予想される3連休では、ハッピー7時45分、一般入園8時15分という日もあり、これでは朝食を食べてい時間がないと困惑するディズニーホテル宿泊者が多いです。
なぜ、シーのハッピーエントリーの時間は、こんなに早くなってしまったのでしょうか?
それには、ある「大きなプロジェクト」が関係しているのです。
そこで今回は、シーの開園時間が早くなったことを徹底的に深掘りする記事を作成しました。その理由や対処法を知らないと、今のシーはまともに楽しめません。この記事には、これから東京ディズニーシーに来られるゲスト全員が知るべき、重要な情報がぎっちりと盛り込まれています。
シーの「大きなプロジェクト」とは?
最初に申し上げましょう。それはズバリ、
「シーの入場ゲートの全面建て替え」
です。
東京ディズニーシーが開業したのは、2001年9月4日。今年で開業24年目になり、パーク内外の各施設の老朽化が目立つようになってきました。
そこでオリエンタルランド(以下、オ社と略す)は、2025年8月22日に、「2025年9月1日から、入場ゲートの全面建て替え工事を行う」ことを正式に発表しました、工期は約3年、2028年度内(2029年3月までという意味)の完成を目指します。
こちらが、シーの入場ゲート建て替え工事に伴う、シー周辺の通行規制の図です。シーは入場ゲートがノースゲート、サウスゲートの2カ所に分かれており、普段から「どちらのゲートに並んだ方が早く入園出来るか?」と言う情報がゲストの間でかわされています。実際はどっちに並んでも大して変わらないんですが。
建て替え工事中は、リゾートラインを降りてからゲートに向かうまでのあちこちが「通せんぼ」されるので、多くのゲストが右往左往しそうですね。
そしてその3日後の8月25日、オ社は、「東京ディズニーシー25周年 スパクリング・ジュビリー」の情報を公開しました。
「えっ、えっ? ちょっと待ってよ。何で25周年イベント開催と同時期に、入場ゲートの建て替え工事をやるわけ? もっと早くにやっておけばよかったじゃん!」
多くのゲストはそう思いますよね。もちろん、オ社だって、もっと早く建て替え工事をしたかったはずです。でも、「時代」がそれをさせてくれなかったのです。そう、
「2020年 コロナ禍」
世界的な規模でまん延した凶悪な感染症により、世界中が恐怖し、人々の移動が止まり、あらゆる経済が大打撃を受けました。
オ社もコロナ禍の影響で入園者数がガタ落ち、3年以上もまともなパーク運営が出来なかったのです。
2017年から始まったランドの入場ゲートの全面建て替え工事が完成したのは、2020年4月。しかし当時はランドもシーも無期限休園中でした。オ社がこの時期に入場ゲート工事の完成を持ってきたのは、「東京五輪2020」に合わせるのが目的でした。しかし肝心の東京五輪は、コロナ禍により開催が2021年に順延されてしまいました。
入場ゲートの完成と同時期に開業するはずだったランドの新アトラクション「美女と野獣」他や新エリアも、パーク自体が休園ではどうすることも出来ませんでした。
コロナ禍の影響を受けたのはランドだけではありません。シーの人気キャラ「ダッフィー」は、2020年が登場15周年に当たり、お祝いイベントが開催されるはずでしたが、企画はすべて没、2021年4月から始まる予定だったシー20周年イベントは、半年遅れの2021年9月4日からになり、規模や内容も大幅に縮小された寂しいものになってしまいました。
コロナ禍がなければ、2022年3月にシー20周年イベント終了→2022年4月~2025年3月の3年間で、シーの入場ゲートの全面建て替え工事を完成させ、2026年4月のシー25周年は、ピカピカのゲートでゲストをお出迎え~、だったはずです。
ディズニーでは、年間のパーク行事に加え、周年イベント、アトラクションの入れ替えなど、常にいくつもの大きなプロジェクトが同時進行しています。2026年はシー25周年、2028年はランド45周年、2029年には日本初のディズニークルーズ船就航と、ビッグニュースが続きます。
そんなこんなで、シーのゲートの建て替え工事の時期が、25周年に丸かぶりとなってしまったのですね。
ランド、シーの周年イベントについては、こちらの記事が参考になるでしょう。
https://sskumatei.com/3914.html
開園時間が早まった理由とは?
はい、これもズバリ申し上げましょう。その実態は、
「開園前入園」
です。
「開園前入園? なにそれ? ディズニー側はそんなこと、全然言ってないよ。」
そうですね。ディズニー側は、開園時間が大幅に早まった理由も、入園してから、何時にアトラクションが動くのかと言った情報は一切公表していません。多分、その辺の事情を説明しても、シーの異常な開園待ちの状況は変わらないと思っているからでしょう。
私が言う「開園前入園」は、ランドの入場ゲート建て替え工事の時に実際に使われていた用語です。
ランドの入場ゲートは、ディズニーホテル宿泊者用専用ゲート(以下、専用ゲート)を中心に、左右に扇状に広がってます。ランドのゲートの建て替え工事は、まず専用ゲートと右半分を建て替え、完成後に左半分を建て替えるという2段階で行われました。
専用ゲート工事中は、ディズニーホテル宿泊者の「ハッピー15」(現 ハッピーエントリー)は、ランド西側の「キャリッジハウス・リフレッシュメント」横に専用ゲートを設けてゲストを通していました。
ゲートの建て替え工事中でも、ランドの入園者数が特に減ることはなかったので、当時は半分になったゲートにゲストが密集して、入園までかなりの時間がかかっていました。
それに対するゲストの苦情が殺到したことと、事故防止のため、ディズニー側が考えた苦肉の策が「開園前入園」です。当時の入園までの手順はこちら。
- 開園時間の45分前に、ハッピー15のゲストを入園させる。ハッピー15のゲストはパーク全域に移動出来て、アトラクションにも並べた。開園時間の15分前には稼働するアトラクションもあった。
- 開園30分間になったら、一般入園のゲストをパークに入園させる。プラザ周辺には規制線が張られ、ゲストはプラザから各エリアにつながる通路の前までしか進めない。
- 開園時間になったら、規制線が外され、ゲストはパーク全域に移動出来るようになる。
- ファストパス(当時)は、ハッピー15のゲストが入園した時間から発券可能。一般入園のゲストもゲートを通過した時点から発券可能。
これを読まれた方の中には、2018~2019年頃のランドの状況を「あの頃はそうだったよね~」と思い出した方も多いのではないでしょうか。
こちら、2019年3月のランド。正面には今はなきスペースマウンテンの勇姿が! 右側はこれまた終了した「バズ・ライトイヤーのアストロブラスター」、左側は「スティッチ・エンカウンター」です。
この時期は、入場ゲートのホテル専用ゲート、入場ゲートの右半分がほぼ完成していました。
この日は8時30分開園で、撮影時間は8時10分頃。ここに並んでいるのは全部「開園前入園」で入園した一般ゲストです。こういった規制線は、ハニハン方面、ビッグサンダーマウンテン方面にも設けられていて、開園時間の8時30分に規制が解除され、そこからヨーイ、ドン!でゲストが各アトラクションに散らばっていました。
そして、ここから話がシーの入場ゲート建て替え工事につながります。
2025年9月1日以降のシーは、こういう状況です。
- ハッピーエントリーのゲストが、指定された時間からシーへ入園。平日8時15分、土日祝8時、超混雑日7時45分。
- 入園した時点から、DPA購入、プライオリティパスの発券可。シー全域に移動も出来て、アトラクションにも並べる。
- アトラクションの稼働は、正規の開園時間の9時から。状況により10分ほど早く稼働することもある。
- 一般入園のゲストは、ハッピーエントリーの15分後から入園出来る。平日8時30分、土日祝8時15分、超混雑日8時。
- 入園後は、ハッピーエントリーのゲストと同じ行動が出来る。
入園時間が今までより30分早くなっても、結局パーク内で30分も待たされる訳で、30分余分にアトラクションが楽しめる訳ではないのです。30分も早くゲストを入園させるのは、あくまでもゲート前のごちゃごちゃが原因で事故が起きないようにするため。
これはハッピーエントリーのゲストも同じで、一般より15分早く入園出来るから、希望のDPAやプライオリティパスは確実に取れるけど、アトラクションに並んだら稼働するまで動けないので、「ハッピーでアトラクションを乗りまくるぞ~!」ということは出来ません。
つまり、今のシーでは、ハッピーのゲストも一般入園のゲストも、パークの中で何も出来ず30分待たされているのです。
これでは、開園間が早くなっても、ゲスト側のメリットは1㎜もないですよね。
シーのハッピーエントリーの有効な使い方は?
この項目は、シーのハッピーエントリーが使えるホテル泊のゲスト向けの情報になります。
2025年9月以降、シーのハッピーエントリーが使えるディズニーホテルは、ホテル・ミラコスタと、ファンタジースプリングス・ホテルの2館だけとなっています。
この2館は、シーの北の端にミラコスタ、、南の端にファンタジースプリングルホテルという風に位置しており、それぞれ独立した「入場専用ゲート」を有しています。そして、宿泊者の専用ゲートの互換ははありません。ミラコスタ宿泊者はノースゲートの専用ゲートしか使えないし、ファンタジーススプリングスホテル宿泊者は「ファンタジースプリングス・エントランス」しか使えないのです。
例外として、トイストーリーホテル宿泊者は、宿泊証明書を提示すれば、宿泊当日、翌日の午前10時以降に、ファンタジースプリングス・エントランスからシーへ入園することが出来ます。トイストーリーホテルにはシーのハッピーエントリー利用の権利がありませんが、立地的にファンタジースプリングスにとても近いため、特別にホテルのゲートを通ってシーへ入園させてもらえると言うことです。
こちらがファンタジースプリングス・ホテル1階にある、「ファンタジースプリングス・エントランス」です。入場ゲートは8基あるので、入場はかなりスムーズだそうです。にしても、ゲートの天井、高っ!!!
と言うことで、シーのハッピーエントリーは、ミラコスタ泊とファンタジースプリングスホテル泊では、攻略内容が全く異ってきます。
まずは、各ホテルのハッピーエントリー全般について一覧にまとめてみました。
ホテル・ミラコスタ | ファンタジースプリングス・ホテル | |
ホテルの立地 | メディテレーニアンハーバーを囲むような、U字型の建物。ホテルのカテゴリはデラックスタイプ。 | 新エリア「ファンタジースプリングス」内に立地する、唯一のパーク内型ホテル。ラグジュアリータイプの「グランドシャトー」、デラックスタイプの「ファンタジーシャトー」2カテゴリがある。 |
ホテルから近いアトラクション/DPAの価格 |
ソアリン/2000円 タワー・オブ・テラー/1500円 トイストーリーマニア!/2000円 センター・オブ・ジ・アース/1500円 |
アナとエルサのフローズンジャーニー/2000円 ラプンツェルのランタンフェスティバル/2000円 ピーターパンのネバーランドアドベンチャー/2000円 ティンカーベルのビジーバギー/DPA非対応、スタンバイ利用のみ |
ハッピーエントリーの入場口 | ノースゲート側の専用ゲート。荷物券佐口通過後はノースゲート全体に散らばって好きなゲートに並べる | ファンタジースプリングス・エントランスの好きなゲートに並べる |
入園後、シーからホテルに戻る場合の通路 | ホテル&パークゲートウェイ(通称ミラコスタ・ゲート)「マンマ・ビスコッティ」の右側に位置する。ホテル側からシーへの入園も可能だが、宿泊者、一般ゲストとも、午前10時以降でないと通過出来ない。 | ファンタジースプリングス・エントランスからホテルに戻れる |
この表からも分かるように、ミラコスタ泊でハッピーエントリー利用の場合は、ファンタジースプリングスまでがかなり遠いので、そちらのアトラクションのDPAを購入し、近場のアトラクションに並ぶのが有効です。
一方、ファンタジースプリングスホテル泊のハッピーエントリーの場合、人気のソアリンやトイストーリーマニア!がかなり遠い。そのため、シーに入園したらソアリンやトイストーリーマニア!のDPAを購入し、ファンタジースプリングスのアトラクションにスタンバイするのが基本です。
同じシーのハッピーエントリーなのに、回り方が全く違うんですね。
どちらかのホテルの専用ゲートにハッピーエントリー利用者を全員まとめるという方法もありますが、それではゲートから遠いホテルの宿泊者の移動が大変になります。
2025年9月以降のシーの回り方については、ハッピーエントリー、一般入園の2つに項目を分けて別途記事を作成する予定なので、それまでしばらくお待ちください。
2024年6月にファンタジースプリングスが開業して以降のシーは、以下のような要素で、以前より回り方が難しくなっています。
- ファンタジースプリングス開業で、面積が1.3倍になった
- 面積が広がった分、入園者数も増えている。常に混雑気味
- 有料のDPA対応アトラクションが7つもある(ランドは3つ)
- 無料のプライオリティパス対応アトラクションがほとんどない。対象アトラクションでも発券していない日が多い。
- 人気のインディ・ジョーンズが無期限リハブ中。シー25周年には間に合わせると思われる。
その上、入場ゲートの建て替え工事まで重なっているので、ややこしいことこの上ない!
ゲートが完成する2028年までのシーは、日々、運用ルールが変更されること前提でプランを立てるようにしましょう。
では、この記事が皆さんのお出掛けの参考になれば幸いです。