皆さん、こんにちは。
今年も早9月になりました。ディズニーシーでは9月4日から「シー20周年」が開催されます。
ところで、夏休み終盤の8月23日頃から、ディズニーシーの人気アトラクション「ソアリン」のスタンバイパスの発券終了が異常に早くなりました。その状況は9月になっても続いています。
今、ディズニーがある千葉県は、緊急事態宣言発動中で、大規模イベントや遊戯施設、テーマパークなどは、入園者数を大幅に減らして運営しています。入園者数が増えたわけではないのに、なぜスタンバイパスが瞬殺状態なのでしょうか?
今回は、ソアリンに起こったこの「怪現象」の真相を皆さんに解説したいと思います。
2019年7月の開業で、あっという間にディズニーを代表する人気アトラクションに躍り出た「ソアリン」。青いドームが優雅で印象的です。
ソアリンはスタンバイパスなしでは乗れない
2021年もコロナ禍は収まる気配がなく、大規模イベントやテーマパークは、ずっと入園者数を制限して営業しています。ディズニーランド、ディズニーシーも同じで、入園者数を1日1万人~1万5千人に制限して営業しています。
入園者数が少ないので、アトラクションもたいして混むことはなく、2020年9月に始まったスタンバイパス制度も運営なしの日がほとんどです。
その中でも、シーのソアリンだけは「終日、スタンバイパスのみでの対応」を続けています。どんなにシーが空いていても、ソアリンだけはスタンバイパスが必要で、1日1回しか利用できないのです。
ソアリンは2019年7月23日に開業しました。休園前は、ファストパス(FP)は開園30分で発券終了、スタンバイは150~200分は当たり前の大人気アトラクションでした。
その人気は、パークが再開した2020年7月以降も変わっていません。ディズニー側は、1人でも多くのゲストにソアリンを楽しんでもらいたいという思いから、ソアリンのみ、スタンバイパス制度を継続しているのです。
休園前のある日のソアリンの待ち時間。びっくりするような数字ですね。でも、この頃は、皆さんちゃんと並んで利用していたんですよ。
ソアリンは2シアター制
ソアリンは、ゲストを乗せた巨大なブランコを持ち上げて、オムニマックス映像を見るアトラクションです。1回に利用出来る人数は、1シアター87名。
実はソアリンは、あの建物の中に、全く同じ構造のシアターが2つあるんです。博物館の管内からプレショールームに入る手前にカウンターデスクがあり、その先に左右対称でシアターが2つ設けられています。
ここがシアターの分岐点。ちなみにシアターの構造は、どちらも全く同じです。
シアター系のアトラクションで、中は同じものが2つある構造は、実はディズニーにいくつもあります。シアターを2つ作ることで、ゲストを分散させて待ち時間を少なくできる他に、交互にメンテナンスを行って、施設全体を閉める「メンテナンス休止」を行う必要がなくなるのです。
これが、ソアリンのスタンバイパスが瞬殺になっている真相です。今、ソアリンはシアターの一つがメンテナンス中で、もう一つのシアターだけで営業している「片肺営業中」なのです。だから利用出来る人数も半減している。スタンバイパスの発券枚数も半減です。でもパークの入園者数は一定だし、乗りたい人も多いので、少ないスタンバイパスを取り合って、アッという間に発券終了しているということなのです。
こちらは、9月3日(金)の開園直後のソアリンのスタンバイパスの発券状況。この日は10時開園ですが、データは9時50分に更新されていて、スタンバイパスの時間も進んでいるので、最低でも9時50分にアーリー開園だったことが分かります。
この日はディズニーシー20周年グッズの発売初日だったので、多くのゲストが、ソアリンのスタンバイパス発券より、グッズを販売する店のスタンバイパス発券を優先していたようです。ちなみに、アトラクションとショップのスタンバイパスは系統が違うので、同時に発券は可能です。
開園から約30分後のソアリンのスタンバイパス発券状況。利用時間が一気に5時間も進んでいますね。皆さん、まずショップのスタンバイパスを発券して、それからソアリンのスタンバイパスを発券したんですね。エントランスやハーバーで、スマホとにらめっこして、それぞれのスタンバイパスを発券するゲストの必死な様子が目に浮かぶようです。
開園から約1時間後のソアリンのスタンバイパスの発券状況。たった30分ほどで2時間分のスタンバイパスが一気に無くなったのでびっくりしました。おそらく、入園に時間がかかったゲストや、パートナーホテル泊で10時30分から入園のチケットを持ったゲストが、入園してすぐにソアリンのスタンバイパスを発券したからでしょう。
9月3日は金曜で平日でしたが、ソアリンに関してはこんな状況です。アトラクション目的のゲストが多い土日祝は、もっと早いペースでスタンバイパスが終了してしまいます。
ソアリン「片肺営業」は、今回が初めてではない!
前の項目で、ソアリンのシアターが2つあることはわかりましたね。
それと、ディズニーランド、シーのアトラクションは、安全確認のため、1年に1回の消防点検が義務つけられています。消防点検のスケジュールは年間予定で決められていて、それに合わせて設備点検も行うので「メンテナンス休止期間」が存在するのです。
実はソアリンのメンテナンス休止は、今回で2回目。1回目は2021年5月下旬~6月上旬に行われているんですよ。気づいてた人、います? その頃はGW明けや2回目の緊急事態宣言中。入園者数が減っていてパーク情報をSNSでUPする人が少なかったのも影響しています。
今回2回目のメンテナンス休止は、9月中旬まで続くという情報を得ています。こういった情報は、公式にはUPされませんが、現地でソアリンのキャストさんに聞けば教えてもらえるので、極秘情報というわけでもありません。パークで分からないことが起こったら、キャストさんに聞けば解決することも多いですよ。
ということで、今後も1年に2回、「ソアリンの片肺営業期間」が生じる可能性が高いです。それがいつになるかは、ディズニー側が公表しない限り、ゲスト側が知る手段はありません。運悪くソアリンのメンテナンス期間に入園が当たってしまったゲストは、ちょっと損をしてしまいますね。
そうそう、シーの「タワー・オブ・テラー」もメンテナンス休止しないアトラクションなんですよ。タワーはエレベーターが3基あるので、定期的に1基を休止して、営業しながら点検やメンテナンスが出来るんです。今日のタワーはなんか混んでるな、と感じたら、その日は多分、エレベーターが1基休止しています。
2018年5月、タワーが初めてメンテナンス休止した時の珍しい画像。タワーの開業は2006年9月4日で、実に12年もの間、休まずにゲストを恐怖のどん底に突き落とし続けたのです。
いかがでしたか。では、この記事が皆さんのお出かけの参考になれば幸いです。