皆さん、こんにちは!
ディズニーでは2022年4月25日から、ランド、シーとも「スタンバイパス制度」の運用を停止しています。
どのアトラクションも並べば利用できるのはうれしいけど、人気どころは60~100分待ちも発生していて、GWにディズニーにお出かけした人の中には「待ち時間が長すぎて、あんまり乗れなかった~( ;∀;)」という人も多かったのではないでしょうか。
さて、2022年5月13日、ディズニー側はいきなりすごいことを発表しました。それは、
「ディズニー・プレミアアアクセス」2022年5月19日(木)から導入!
えっ? これって何? 一体どんなシステムなの?
ということで、今回はこの「ディズニー・プレミアアクセス」についてとことん深掘りしていきたいと思います。実はこの制度には3つの「謎」があるんですよ。それに気づいている人は、まだ少ないかも?
プレミアアクセスは「有料のスタンバイパス」
コロナ禍からディズニーパークが再開して以降、休園前のFP(ファストパス)制度はずっと運用を停止しています。
2020年9月23日から、それに代わる「スタンバイパス制度」が運用されていましたが、2022年4月25日からはその制度も運用を停止しました。
https://sskumatei.com/4288.html
スタンバイパスがなくなると、どのアトラクションも並んで利用することが出来ますが、人気アトラクションはゲストが集中して長時間待ちになるので、「スタンバイパス制度があった方がよかった~」という意見もたくさん出ています。
そんな中、突然登場したのが「ディズニー・プレミアアクセス」制度!(以下、プレミアアアクセスと略す)
これは「時間指定のスタンバイパスを1枚2000円で売ります。」という制度で、いわゆる「有料のスタンバイパス」です。
USJでは、数年前からアトラクションに優先的に乗れる有料の「エキスプレスパス」が販売されていますよね。ディズニーでもFPの有料化が以前から話題になっていました。それが「プレミアアクセス」という形で現実のものになるなんて、ちょっと驚き!
5月19日から導入される対象アトラクションは、こちらです。
ディズニーランド | 美女と野獣 魔法のものがたり |
ディズニーシー | ソアリン~ファンタスティックフライト |
どちらもスタンバイパス制度があった時期は、すぐに発券終了、スタンバイパスが無くなって以降は100分~200分待ちも出るくらいの大人気アトラクションです。
ここで1つ目の「謎」。シーのあれも大人気なのに、なぜ今回はプレミアアクセスの対象にならなかったのでしょうか?
プレミアアクセスの取得方法
取りあえず、プレミアアクセスの実体は「有料のスタンバイパス」ということは分かりましたね。でも、今までのスタンバイパスとどこが違うのかな?
現行のスタンバイパスとプレミアアクセスは、こんな点が異なります。
費用 | 利用時間 | パスの有効期限など | |
スタンバイパス | 無料 | 発券は先着順の早い者勝ち。利用時間は自分で選ぶことが出来ない |
使用可能時間から30分間 同じアトラクションのスタンバイパスは、手持ちを使用すれば発券可能 |
プレミアアクセス |
有料 2000円/1回 |
利用時間を指定して購入することが出来る。 |
使用可能時間から30分間 同じアトラクションのプレミアアアクセスは、手持ちを使用すれば再度購入可能 |
購入には入園記録が付いたチケットが必要です。入園前には買えません。支払いはクレジットカードのみ対応しています。
https://faq.tokyodisneyresort.jp/tdr/faq_detail.html?id=23412&category=&page=1
それと、スマホやクレジットカードを持っていなくても、プレミアアクセスは購入できますよ。
https://faq.tokyodisneyresort.jp/tdr/faq_detail.html?id=23413&category=&page=1
ランドはメインストリートハウス、シーはゲストリレーションで販売しています。こちらはいわば「紙のプレミアアクセス」みたいなものになりますが、利用時間をプリントアウトした紙といったものは発行されないので、利用時間をメモするなど、ゲスト自身で管理してくださいとのことです。
<2022年6月12日追記>
プレミアアクセスは「2枚同時持ち」が出来ません。現在、ランドは美女と野獣の1つだけですが、シーはソアリンとトイストーリーマニア!の2つが対象で、手持ちを使用しないともう1つのプレミアアアクセスが買えないのです。
例えば、ソアリンのプレミアアクセスで19時指定にすると、トイストーリーマニアのプレミアアクセスは19時まで買えません。
プレミアアクセスを買えば、人気アトラクションでも短い待ち時間で利用できるのがうれしいですね。地方からのゲストや、当日のパークでの滞在時間が短い場合には効果を発揮しそう。
でも、公式の発表には、最後の方に小さく「ディズニー・プレミアアクセスの販売状況やパークの運営状況によっては、当日ご購入できない場合があります。」という一文が。これが2つ目の「謎」です。
プレミアアクセス対象アトラクションはこれからも増える?
公式の発表を読む限りでは、これから他の人気アトラクションも対象になりそうな感じですね。
例えば、ランドの3大マウンテンのビッグサンダー、スプラッシュ、スぺマン、安定した人気のハニハンは対象になりそう。特にスぺマンは2024年で施設建て替えのため営業終了がアナウンスされているので、閉鎖が近くなるにつれ混みそうな感じです。
シーだと、トイストーリーマニア!、シー版3大マウンテンのタワー・オブテラー、センター・オブ・ジ・アース、インディジョーンズがプレミアアアクセス対象候補です。
プレミアアクセスの1枚2000円という価格設定は、ディズニー公式が販売している旅行プラン「バケーションパッケージ」(以下、バケパと略す)にセットされている「スタンバイパス」の1枚当たりの価格とほぼ同じです。
バケパはプランごとに内容やセットされているスタンバイパスの枚数が異なるのですが、それらの単価をはじき出すと、スタンバイパス1枚が大体2000円になるんですよね。でも、土日祝などの混雑日は1枚3000~4000円に値上がりします。バケパのスタンバイパスにもチケットと同じく「価格変動制」の概念があるようです。
休園前のバケパでは、一時期、セットされている「ファストパス(FP)」がA、B、C、とランク分けされていた時期があったのはご存じですか?
時期的には015年頃で、当時はシーのトイストーリーマニア!が絶大な人気を誇っていました。FPは開園1時間ですぐに発券終了、スタンバイは平日でも100分当たり前といった状況で、これに乗りたいたいためにバケパを利用するゲストも多かったです。
当時のバケパにセットされているFP1枚当たりの価格を割り出すと、大体これくらいの価格にになります。
ファストパスのランク |
対象アトラクション |
FPの値段/1枚あたり |
A |
ランド/該当なし シー/トイストーリーマニア! |
3000円~5000円 |
B |
ランド/バズ、ハニハン、モンスターズインク(事前に利用時間の予約が必要) シー/該当無し |
2000円~3000円
|
C | ファストパスA、B以外のファストパス対象アトラクション | 2000円 |
B券の「利用時間を指定」というのは、バケパを購入後、オンラインでB券に該当するアトラクションの利用時間を、購入者が事前に予約するというシステムでした。本来、バケパのFPは利用時間の指定はなく、好きな時に利用できるのが最大の魅力です。なのにB券のアトラクションは時間指定をしなくてはならない。そのため、当日のパークでのプランなんてまだ決まっていないのに、何時に時間指定をすればいいの?と頭を抱えるゲストが続出。当時はYahoo知恵袋のテーマパークカテにも、B券に関する質問が多数寄せられていました。
そのため、B券は導入から1年も経たずに仕様変更を迫られ、その結果、B券の利用時間の予約制度を廃止し、B券、C券を統合して「D券」が新設されました。
休園前のバケパにセットされていたFPが、A券、D券の2種類なのは、制度を試行錯誤して改定した名残なのです。
これが、休園前のバケパにセットされていた「ファストパス・A」の現物。すべてのFP対象トラクションで利用できます。
こちらは「ファストパス・D」。人気のトイストーリーマニア!に使えないのは、D券がA券より単価が安いからです。シーライダーが開業したのは2017年5月12日で、まだ新しくて混雑していたので、安いD券では利用できませんでした。
今回導入される「プレミアアクセス」は、ソアリン、美女と野獣どちらも1枚2000円ですが、今後、対象アトラクションが増えれば、単価に差が付くことは十分考えられます。
それと、ディズニーのFP制度には、画像のような専用のロゴが作成されています。休園前の公式サイトではあちこちに表示されていましたが、再開後はFP制度自体が停止しているので削除されています。パークが通常営業に戻れば、FP制度も復活して、このロゴも再び公式サイトで見られるようになるでしょう。
今回、発表された「プレミアアクセス」にも、専用のロゴがすでにデザインされています。
ディズニーの公式のロゴがトップに来ていることから、今後も運用を継続する正式な制度だということが分かりますね。
でも、2020年9月23日から導入された「スタンバイパス制度」には、専用のロゴやアイコンはデザインされていません。すでに2年も運用しているのに。
ディズニーアプリのスタンバイパスのアイコンは、あくまでも操作するためのアイコンで、この制度そのものを表すロゴではありません。
これが3つ目の「謎」です。
謎は、全て解けた!?
ここまでの解説で、「プレミアアクセス」について基本的なことは理解してもらえたと思います。
ここでは、「3つの謎」について、順番に謎解きしていきますね。
●1つ目の謎/シーの「あれ」
今回、プレミアアクセスの対象は、ランドの美女と野獣、シーのソアリンの2つ。どちらも1乗車20分ほどかかるシアタータイプの大型アトラクションです。
「シーのあれ」はトイストーリーマニア!のこと。こちらもソアリンに匹敵するくらいの人気アトラクションですが、1乗車5分ほどのシューティングタイプのアトラクションで、ソアリンよりも規模が小さい。
トイストーリーマニア!も、人気度から言えばプレミアアクセスを出すべきアトラクションですが、ソアリンと同じ1回2000円にすると割高感が出てしまいます。でも、新しい制度をスタートさせるのに、いきなり価格帯2つは、ゲストが混乱してしまう。
ということで、今回はトイストーリーマニア!への導入は見送ったということでしょう。でも、いずれは必ず対象になるはず。その時は、ソアリンのプレミアアクセスはもっと高くなる可能性があります。
<2022年6月8日 追記>
2022年6月10日から、シーの「トイストーリーマニア!」がプレミアアクセス対象になります。価格は同じく1枚2000円。3D射的1乗車2000円は高いような気がしますが、相変わらず人気だし、待ち時間も60~90分とかざらだし。おそらく、ゲストからの要望が多かったのでしょう。
お金を出しても早く乗りたいというゲストは、予想以上に多いのかも知れません。
●2つ目の謎/プレミアアクセスが買えない日がある?
プレミアアクセスの本来の目的は、人気アトラクションを短い時間で利用してもらうことです。つまり、時間をお金で買うということですね。土日祝などの混雑日で、待ち時間が100分を超えるような日には有効なシステムです。
ただ、今のパークは1日の入園者数を制限して営業していて、およそ1パーク35,000人と言われています。この入園者数の上限は、平日、土日祝共通です。
コロナ禍でも、パークに出かけるゲストの傾向は変わっていません。学生さんや小・中学生がいる家庭は土日祝にディズニーとなるし、火曜~木曜といった普通の平日のパークは、やはり空いています。
入園者数が少なければ、アトラクションのスタンバイ時間は長くても45分くらいで収まるので、わざわざ2000円払ってプレミアアクセスを買う人は少ないでしょう。ということで、平日はプレミアアクセスを販売しない可能性が高いです。
今は平日に休みが取れる仕事が増えて、チケット代が安い平日にディズニー旅行をする人も多くなりました。パークを効率よく回りたいから、プレミアアアクセスの利用を考えていたのに、平日は販売なし? なんで~?となるかも。
●3つ目の「謎」/スタンバイパスのロゴ
スタンバイパスが初めて導入されたのは、2020年9月23日、当初はシーのみで、対象はソアリン、トイストーリーマニア!の2つだけでした。その後、2020年12月22日からランドでも導入開始。
実はスタンバイパス対象アトラクションは、ランド、シーとも各8個ずつあるのですが、その全部でスタンバイパスを発券した日は、現在までほんの2,3日しかありません。
元々スタンバイパスは、待ち列が長くなって「密」が発生するのを防ぐ目的の制度です。いわばコロナ禍限定のシステム。
つまり、コロナ禍が終息すれば、この制度はもう用済みです。いわば仮のシステムだから、制度の顔である「ロゴ」が作られていないのです。
2022年4月25日以降、ディズニーではスタンバイパス制度の運用をずっと停止しています。プレミアアクセスが開始したら、スタンバイパス制度はこのまま終了となるかも知れません。
<2022年6月8日 追記>
2022年4月25日以降、ランドのベイマックスはしばらく朝だけスタンバイパスを出していましたが、5月に入って以降は発券しなくなりました。
スタンバイパス制度は、すでに終了したと判断してよいでしょう。
いかがでしたか?
パークが再開した2020年7月以降、ディズニーでは毎日のようにいろんなことが変化しています。この、「パークの情報のアップデート」に遅れずついていくことが、効率よくパークを楽しむ最大のポイントになります。